帚木蓬生氏『守教』直筆原稿の公開
更新日:2019年6月18日
帚木蓬生氏寄贈『守教』直筆原稿公開
帚木蓬生(ははきぎ・ほうせい)氏は、1947年生まれ、福岡県小郡市出身です。
1979年発表の処女作『白い夏の墓標』以降、作家と精神科医両輪のご活躍は多岐にわたり、社会・医療・歴史小説ほか、
約50点近くの著書が出版されています。
ことに、以下の3作は筑後有馬領三部作と呼ばれ、県下に限らず、多くの方々に読まれています。
○『水神』(上下巻 版元:新潮社)…生葉郡江南原の五庄屋の大石堰治水工事が題材
○『天に星 地に花』(版元:集英社)…高松凌雲先祖が見た農民の一揆が題材
○『守教』(上下巻 版元:新潮社)…筑後の切支丹と宣教師が辿った苦難が題材
2017年に出版された『守教』は、大刀洗町の今村(旧田中村)の信徒が登場します。そのご縁で同年10月、当町で
帚木氏の講演会が開催され、壇上で、〈作品の原稿を町の図書館に〉と著者よりご提案いただきました。
12月に町立図書館に到着した手書き原稿約1,200枚と『守教』参考文献65冊は、2018年4月に公開・保存設備が
整い、図書館内に常設展示されています。
『守教』は、第52回吉川英治文学賞・第24回中山義秀文学賞を受賞した作品です。その直筆原稿と、執筆時の
参考文献は、文学史に残る貴重な資料でもあります。
永く大切に次代へ伝える町の宝