町長あいさつ
更新日:2020年1月29日
ようこそ町長室へ
わたしたちが創る 誇れるよかまち たちあらい
大刀洗町長 中山 哲志
令和2年1月30日付で第八代の大刀洗町長に就任した中山哲志(なかやま てつし)です。大刀洗町は安丸町政3期12年間で大きく前進しています。この間、地方債残高を41億円削減する一方、基金を14億円積み増しするなど財政の健全化を図るとともに、日本全体で人口減少、少子・高齢化が進展する中、減少傾向にあった本町の人口や子どもの数は増加に転じています。また、新しい事業にも積極的に挑戦する職員も増えています。この流れを止めてはなりません。私は安丸町政の政策を継承し、地域の皆様と対話を繰り返しながら、地域の絆や人と人との「つながり」を大切にした町政を目指してまいります。
「茹でガエル」という言葉があります。蛙を熱湯に入れれば飛び出しますが、水に入れてゆっくり温めていくと、そのまま茹で上がってしまいます。役場も同じかも知れません。例えば、地方交付税が半減するなど急激な外部変化があればすぐに対応を迫られます。
しかしながら、少子化や人口減少をはじめ、ゆっくりと、しかし確実に外部環境が変化する中、何もしなければ、気がつけば役場も茹でガエルになっているかも知れません。茹でガエルになる前にかんがえる役場になることが大切です。新しいことに挑戦することはリスクを伴います。しかし、行政を取り巻く環境がゆっくりでも確実に変化する中、これまで通りの行政を繰り返すこともリスクを伴います。
このため、これまでの安丸町政の政策を継承し、更に発展させるとともに、大刀洗町の10年後、20年後を見据え、新たに次の対策に取り組んでまいります。
第一に防災力の強化です。大刀洗町では昨年まで三年連続で数十年に一度の大雨に見舞われ、菅野橋の落橋をはじめ農地や農業用施設に大きな被害が生じています。また、地球温暖化に伴い、近年の雨の降り方はこれまでの常識が通用しない頻度や強さで日本各地を襲っています。そして、大規模災害時には行政の対応だけでは限界があります。このため、大刀洗川や陣屋川の整備を引き続き県に働きかけるとともに、消防団員OBや女性団員による機能別分団の設立など消防団の強化や、校区での防災士の育成支援、防災専門官の増員、中央公民館の避難所機能強化、内水排除用ポンプの配備など、ハード・ソフトの両面から防災力の強化に取り組みます。
第二に交通弱者対策です。大刀洗町は近隣に大規模商業施設や医療機関も多く、車を運転される方にとっては便利な地域ですが、車を運転しない高齢者にとっては通院や買い物への移動手段の確保は切実な問題です。現在、大刀洗校区では地域の皆様の力で校区巡回バスが運行されていますが、今後、町内全域で地域の特性や利用者のニーズに沿った持続可能で効率的な方策を検討していく必要があります。このため、既存の公共交通の維持確保対策とともに、通院や買い物への交通手段の確保対策に取り組みます。
第三に地域で経済が循環する仕組みです。大刀洗町では四季折々、美味しい農産物が栽培されていますが、道の駅や大規模な直売所はありません。また、町内には小中学校や保育園をはじめ給食を提供する福祉施設が多くあり、これらの施設が地元の農産物を利用しやすい仕組みがあれば、地域で経済が循環していきます。今後、より一層地消を推進し、町外からも人を呼び込み、町内でお金を落としていただくためには何が必要か、地域で経済が循環する仕組みを検討していきます。
第四に担い手の確保です。大刀洗町でも農家の減少や高齢化が進むとともに、これまで各種地域活動を支えていただいた皆様の多くは60代後半から70代であり、将来を見据えた次世代の担い手の確保・育成が必要です。このため、新規就農者の確保・育成に取り組むとともに、地域での新たな担い手の確保のためにはどうすべきか、地域の皆様と一緒に考え取り組んでいきます。
第五に空き家対策です。現在、どの地域でも空き家が増加し、このままでは今後も増加することが予想されます。このため、危険な空き家の撤去を推進するとともに、空き家バンクの充実等、空き家対策の強化に取り組みます。
これからがスタートです。地域の皆様と一緒になって、より良いまち、より良い地域を目指してまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
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