甲条神社遺跡
更新日:2013年6月12日
甲条神社遺跡は南側の水田から6メートルほど高い丘の端にあります。このような小高い丘が続く地形は小郡市干潟付近から大刀洗町本郷付近まで見られます。
この遺跡は、以前から甕棺墓・石棺墓があることが分かっていました。昭和53(1978)年には、神社境内から人骨とともに甕棺墓が出土しました。
平成5(1993)年と平成10(1998)年に大刀洗町教育委員会が、神社の北側と西側を発掘調査した結果、 縄文時代(今から約2400年以上前) 落し穴状土坑 弥生時代(今から約2400年~1700年前) 甕棺墓・木棺墓・大溝・土壙墓(素掘りの墓穴)・祭祀土坑・石棺墓 などが確認され、弥生時代のお墓が神社境内を中心に広がっていることがわかりました。
土壙墓のひとつからは、ガラス製の小玉(あわだま:粟玉)が334個出土し、石棺墓のひとつからは、碧玉製の管玉が36個出土するなど、この時期の墳墓としては他地域と比べて副葬品出土の比率が高いようです。
このような弥生時代の遺跡は、町内では本郷・甲条・高樋に多くみられ、弥生時代からこの地が人々にとってく暮らしやすい場所であったことがうかがえます。(現在は埋め戻されているので上記の状態は見れません)
所在地
三井郡大刀洗町大字甲条944番地ほか(甲条神社)